梅雨の中休み、先日は気温が上昇し関東地方中心に猛暑日となり、熱中症が心配となる季節となりましたね。これからますます暑くなり、陽射しもさらに強くなっていくでしょう。昨年夏の日本の最高気温で最も高かったのは島根県益田市で、39.3度を記録したそうです。今年の夏はどのくらいまで暑くなるのでしょうか…。
熱中症は、そんな夏の暑さのなかで特に発生しやすくなります。総務省の調査によれば、2017年5月〜9月に熱中症で救急搬送された患者数は52,984人、7月限定では26,702人となっています。誰しもが決して他人事とはいえない数字ですよね。
しかもこれは救急搬送に限った調査ですから、熱中症っぽいけど救急車を呼ぶほどではないというケースなら、その数はもっと膨大になっているとも推測できます。
熱中症ってどんな症状?
熱中症とは、そもそもどんな症状を指すのでしょうか。一般的には、次のような症状がでたら熱中症を疑う必要があるようです。
■初期症状
・めまい、立ちくらみ
・顔のほてり
・筋肉痛、筋肉の硬直、けいれん
めまいで一瞬意識が遠のいたり、筋肉が硬くなったり、あるいはピクピクとけいれんを起こすなどの異常が現れたら、熱中症の初期症状である可能性があります。これらのサインを見過ごして放置していると、症状が悪化していく場合があります。
■中期症状
・大量に汗をかく
・身体がだるい
・強い疲労感、脱力感
・頭痛、吐き気
熱中症のわかりやすい症状として大量発汗があります。ただし人によっては、汗を全くかかなくなるといった真逆のケースもあるそうです。また、倦怠感や脱力感のほか、頭痛や嘔吐を起こすこともあるようです。
■重篤症状
・体温の上昇
・皮膚が乾燥し赤くなる
・意識が朦朧とする
・運動障害
体温が上がり異様に熱くなったり、呼びかけに反応しない、その場から動けないなど明らかな異常がみられる場合は、すでにかなり危険な状態といえます。
厚生労働省が公開している資料『熱中症による死亡者数』によれば、2017年の熱中症での死亡者数は574名となっています。未だに「たかが熱中症」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、熱中症は、実際に命の危機に直結することもあるのです。
熱中症になる原因とは?
夏の暑い日に同じようにスポーツなどをしていても、熱中症になる人とならない人がいます。熱中症は、何が原因で引き起こされるのでしょうか。
もともと、人間の身体には体温調節機能が備わっており、夏の暑さにも適応できる仕組みがあります。発汗を促し、かいた汗を蒸発させることで熱を逃がす、血液を皮膚に集めて放熱する、という機能です。
これらが正常に機能していれば何も問題ないのですが、いろいろな要因が重なるとうまく機能しなくなり、体温調節ができなくなってしまいます。その結果、熱中症の症状が引き起こされるのです。
熱中症の発症につながる要因としては、次のようなものが考えられます。
▼環境的要因
気温や湿度が高い、風通しが悪い、陽射しが強いなど、そのときの環境は身体へのストレスに大きく影響します。
▼身体的要因
睡眠不足や疲労、あるいは病気で体調が優れない、炎天下で活動しながらもほとんど休憩をとっていない、水分が不足しているなどです。
これらのような様々な要因が重なることで、ストレスが限界を越えて自律神経のバランスが崩壊、体温調節機能がうまく働かなくなってしまうのです。
知っておくべき熱中症対策
熱中症にならないようにするためには、そのための対策を心得ておく必要があります。仕事やスポーツで常に屋外で活動するという人は、熱中症にはなおさら注意するべきでしょう。
●水分・塩分を補給する
熱中症対策の基本中の基本が、こまめに水分補給をするということです。水分が不足していたら汗をかくこともできません。また、汗で出ていってしまいがちな塩分も程よく摂取しましょう。
●身体を冷やす
暑い日は、通気性の良い衣服を着たり、冷却グッズや冷たいタオルなどで身体を冷やすのも効果があります。屋内ならば、冷房や扇風機などは遠慮せずに使用しましょう。
●陽射しを避ける
帽子や日傘を使ったり、あるいは外出自体を控えるなどしてなるべく陽射しを避けましょう。屋内では、遮光カーテンやすだれを使用するのも効果的です。
●休憩をしっかりとる
長時間活動するなら、当然ながら休憩は必要です。しっかり休憩をとり、疲労やストレスを溜め込まないよう気をつけましょう。
●生活習慣に気を配る
食事ではバランス良く栄養を摂取し、睡眠は毎日充分にとって、規則正しい生活を心懸けましょう。心身が健康的なら自律神経も正常に機能し、熱中症のリスクを軽減できます。
日本の夏は、各地でイベントなども多くとても華やかな時節です。せっかくの楽しい思い出を壊さないようにするためにも、熱中症対策は常に心得ておきましょう。
エミタス整体