スポーツの秋という言葉もあるように、秋は運動に適した季節です。暑くもなく寒くもない、涼しい空気のなかで、無理なくマイペースで身体を動かすことができます。
そんな秋に特におすすめなのが、紅葉登山です。秋の紅葉を楽しむという文化は、世代男女問わず古くから日本に根づいているものですが、現在では、これを目当てに海外から訪れる訪日客も少なくありません。
今回は、そんな紅葉登山の魅力をご紹介していきたいと思います。
紅葉登山の魅力!
日本気象協会の発表によれば、2018年秋の紅葉の見ごろは、北海道なら10月の中旬から下旬、東北・中国地方・四国では11月の上旬から下旬、関東・東海・九州では11月下旬から12月下旬までとなっています。
秋が深まり、一斉に紅く染まっていく日本の山々。この時期の山でしか見られない、その美しい絶景を思う存分楽しめるというのが、紅葉登山の一番の魅力といえるでしょう。
しかも、紅葉がみられる山は日本全国に存在し、それぞれに色彩や風景、見どころも異なっています。
全ての絶景を制覇するのは簡単なことではありません。味わっても味わい尽くせないほど奥深い世界なのです。
また、紅葉登山は、ただ風景を眺めるだけのものではありません。山を登るという行為は最良の有酸素運動ともいわれており、心身に良い効果をもたらします。
登山による健康効果
登山は少しハードな有酸素運動であり、その分、身体に与える健康効果も大きくなります。具体的には、登山がもたらすメリットには次のようなものがあります。
● 全身の筋肉が鍛えられる
山の斜面を登ったり下りたりする登山では、平地でのウォーキングと違い、全身の筋肉をくまなく使います。例えば、登りでは腹筋、下りでは背筋、リュックなどを背負っていれば大胸筋も使いますし、当然ながら脚の筋肉も鍛えられます。
また、足場の悪い場所を歩けば、姿勢を維持しようとすることでバランス感覚やインナーマッスルも鍛えられるそうです。
こういった筋トレ効果により、ウエストや脚が引き締まり、姿勢も良くなるなど、スタイル改善の効果が期待できます。
さらに、筋肉が鍛えられることで、肩こりや腰痛、足の疾患など、全身で起こりうる様々な身体の不調をある程度予防できる可能性があります。
有酸素運動と同時に筋トレも行えるのが、登山の特徴といえるのかもしれません。
●基礎代謝アップ
筋肉を頻繁に使うので、血行が良くなり、代謝が活性化されます。基礎代謝がアップしますから、肥満防止やダイエットにも効果的です。
実際、登山で消費するカロリー量は、通常のジョギングやウォーキングとは比べ物にならないほど多いそうです。それだけ、脂肪も燃焼しやすいということですね。
●気持ちが落ち着く
山へ赴けば、大自然との出会いが待っています。絶景や森林浴を満喫しながら歩を進めることで、気持ちが穏やかになってリラックスできます。
ちなみに森林浴の効果については、ストレス減少や血圧安定、がんへの免疫強化など、医学界で医療への応用が研究されているほどのようです。
●前向きになれる
登山は、登り続ければ必ず山頂へ行き着きます。それゆえに、達成感を得られやすい運動といえるのかもしれません。達成した記憶というのは、自分に自信を持つことにもつながります。そしてそんな記憶の積み重ねは、人生をよりポジティブなものにしてくれるでしょう。
紅葉登山での注意点
秋ならではの絶景を堪能できる、健康に良い効果をもたらすなど魅力満載の紅葉登山ですが、秋山ならではの注意点もあります。
▼日照時間が短い
一年のうちで最も日が短い冬至が12月ですから、紅葉登山のシーズンにはすでにかなり日照時間が短くなっています。特に山中では木々や稜線が太陽光を遮るため、場所によっては暗くなるのがさらに早いです。登山計画をたてる際は、その点を充分に考慮すべきでしょう。
▼天候が変わりやすい
標高の高い秋山では、天候の崩れ方次第では雪が降ったり、晴れれば逆に夏のような暑さになることもあります。雨具はもちろんですが、時期やエリアによっては防寒具も準備しておくべきでしょう。
▼クマの活動が活発
秋はクマが冬眠に備えて活発に動き回っているため、登山をする際にはこの点も頭に入れておく必要があります。事前にクマの出没情報はしっかりチェックし、あまり人の気配がないエリアに立ち入る場合は常に警戒を怠らないようにしましょう。
これら以外にも、山には様々な危険があるのも事実です。経験がないうちは、まずは初心者向けの山を登ってみるのもいいかもしれません。
怪我や事故を起こさないよう安全面には十二分に配慮しつつ、ぜひ紅葉登山にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
エミタス整体