ヒートショック現象

平成最後のお正月も終わり、冬本番。連日寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。冬場の特に冷え込む時期だからこそ、体調管理にはより一層気を配りたいものですね。

真冬の寒さはそれだけでも身体に負担を与えるものですが、さらにある条件のなかで起こりうる注意すべき事象のひとつに、ヒートショックと呼ばれるものがあります。

ヒートショックとは?

ヒートショックとは、急激な寒暖差によって血圧や脈拍が急変するなど、身体が影響を受ける状態を指します。ヒートショックによって身体に急激な負荷がかかると、次のような症状を引き起こすことがあります。

・失神
・不整脈
・脳卒中
・心筋梗塞

心筋梗塞

ヒートショックが起こるのは高齢者の入浴中が圧倒的に多く、溺死などの死亡事故につながるケースも珍しくありません。

厚生労働省の統計調査によれば、家庭用の浴槽での溺死者数は年々増加傾向にあり、2016年には5138人となっています。このうち約9割が65歳以上の高齢者だそうで、消費者庁が毎年注意を呼びかけています。

ちなみに溺死以外も含めた場合、入浴中の事故死者数は年間約19000人ともいわれています。

こういった入浴事故の多くがヒートショックが原因であるとされ、そしてその約7割が冬場に起きているそうです。

 

ヒートショックのメカニズム

ヒートショックがどのようにして起こるのかというと、そこには私たち人間にもともと備わった体温調節機能が絡んでいます。より具体的にいえばそれは、血管の収縮と拡張です。

血管は、寒い環境では熱を逃さぬよう収縮暖かい環境では逆に拡張し放熱を促進します。

血管が収縮すれば抵抗が増して血圧が上昇、拡張すると血圧は低下するのですが、何らかの要因が加わると、血圧が急変動しヒートショックの状態になってしまいます。

その要因として代表的といえるのが、冬場の入浴です。冬の寒さのなかで脱衣し、熱いお風呂に浸かり、そしてまた寒さに身を晒すわけですから、血圧に何かしらの影響がでやすいのも当然といえば当然なのかもしれません。

ヒートショック

特に、以下に該当する場合はヒートショックになりやすいといわれています。

高齢者
厚生労働省の統計からもわかるように、高齢者はヒートショックになりやすいです。その理由としては、加齢による体温調節機能の低下のほか、血管が固くなっていることで血圧の上昇幅が大きくなっていることが挙げられます。

身体に負担をかける入浴習慣
食事や飲酒直後の入浴深夜の入浴や、42℃以上の熱いお風呂に首まで長く浸かるなど、身体にとってストレスとなる入浴習慣はヒートショックを起こしやすいとされています。

特定の持病・病歴がある
狭心症、心筋梗塞、脳出血、脳梗塞になったことのある方や、不整脈、高血圧、糖尿病を患っている方はヒートショックになりやすいそうです。

これら以外にも、浴室や脱衣所、あるいはその周辺に暖房設備がないなど、居住環境が影響する場合もあります。

 

ヒートショックによる入浴事故を防ぐには?

ヒートショックは、寒暖差があれば必ず起こるというわけではなく、予防も可能です。不幸な入浴事故を起こさないためにも、次のような点に気を配りましょう。

食事・飲酒・服薬後の入浴は避ける
食後は消化器官に血流が集まるため、血圧がやや低下しています。その状態での入浴は血圧の急変動を招き、ヒートショックを引き起こしやすくなります。飲酒も同様ですが、酔いがまわっているとさらに転倒の危険性も高まります。

入浴時は急に立ち上がらない
浴槽から急に立ち上がると、血圧が急激に下がりヒートショックにつながる可能性があります。特に高齢者は転倒のリスクもあるので立ち上がる際は慎重に。

入浴前後には水分補給を
入浴時は、汗をかくことで体内の水分を失います。そのままでは血液がドロドロになって血栓ができやすくなるため、血圧が上がった場合に脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす恐れがあります。入浴の前後は必ず水分を補給し、事故を防ぎましょう。

お湯の温度は41度以下に
熱いお風呂は心臓に負担をかけてしまう場合があります。お湯の温度はほどほどに設定しておくのが無難です。また、長湯も身体にとってはストレスになる場合があります。

ご高齢であるほど、これらの注意点には特に気を配る必要があります。ご家庭にご高齢者がいらっしゃる場合、冬場の入浴時などにはそれとなく気に掛けておくべきかもしれません。

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