ジャンパー膝とオスグッドは原因となる筋肉が同じだったり、痛む場所が近いことから間違ってみられてしまうことがあります。
どっちの方が軽くてどっちの方が重傷というわけではなく、どちらも放っておくことで重症化してしまうようなものです。今回はジャンパー膝とオスグッドの違いについてお伝えします。
痛む場所の違い
ジャンパー膝とオスグッドは両方とも直接的にかかわっている筋肉が大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)で同じです。
しかし二つの疾患では痛みが出る場所に差があります。
オスグッドは一般的に膝の成長痛と言われていて10歳~15歳頃の年齢に良く起きます。
痛みが出ている場所はすねの骨(脛骨)で、脛骨の脛骨結節という場所に痛みが起きます。症状が進行してくるとこの場所が突出してきて時には、赤く腫れたり、熱を持ったりします。
膝を曲げ伸ばししたり物が当たったりすると痛みが出て、ひどい場合だと膝が最後まで曲がらなくなってしまいます。
ジャンパー膝は、名前の通りジャンプをする動作が多いスポーツに起こりやすいです。
脛骨に痛みが出ていたオスグッドに対しジャンパー膝は大腿四頭筋の腱が痛む疾患です。
大腿四頭筋は骨盤から始まり膝のお皿を通り脛骨粗面についています。ジャンパー膝はこのお皿の上下どちらかで小さな損傷があり痛みが起きてしまいます。
治療の違い
ジャンパー膝
・ストレッチ
・アイシング
・サポーター
・湿布
・筋力トレーニング
・超音波等の電気療法
・手術(重症の場合)
オスグッド
・アイシング
・痛み止めの薬
・ストレッチ
・電気療法
・オスグッドバンド等のサポーター
・骨片摘出などの手術。
一般的な治療法にジャンパー膝もオスグッドも大差はありませんがどちらの治療法も一時的な対処の方法であっても再発防止や根本的に良くしていくことにはつながりにくいものが多いです。どちらの症状も根本的に治していくには骨格のバランスを整えたり筋肉を柔らかくしたり、日常生活で姿勢など気を付けていく必要もあります。
ジャンパー膝もオスグッドも…
どちらの症状も原因は膝だけにないことの方が多い疾患です。膝が痛いからと言ってほかの場所に目を向けず膝だけにアプローチをかけているだけだったり安静にしているだけでは、より時間がかかってしまいます。
また原因を残したまま痛みだけが消えてしまうと再発の心配もありますし、再発した場合前よりも強い症状になって帰ってきます。
痛みが消えてもメンテナンスやケアは怠らずにしていけるとベストです。しかしどんなケアをしたらいいの?と思うかもしれません、
どんな些細な事でもご相談して頂ければ、私たち専門家が相談にお乗りします。